絶対参照と相対参照 (mm0720)
(1) 相対参照 絶対参照とは
- 相対参照
- 数式が入力されたセルを基準として、他のセルの位置を 相対的に 決めること
- 絶対参照
- 数式が入力されたセルに関係なく他のセルの位置を 絶対的に 決めること
(2) 相対参照
参照
- セルA1 に100 と入力し、セルA2 に200 と入力し、セルA3 に300 と入力します
- セルB1 に =A1 と入力すると、セルB1 には100 と表示されます
- このように、セルB1 はセルA1 を見て います、これを 参照 といいます
-
A B ┌───┬───┬ 1｜ 100 ｜ =A1 ｜ ← 100 2｜ 200 ｜ ｜ 3｜ 300 ｜ ｜
相対参照
- 式が入力されているセルB1 を選択して、 セルの右下隅の十字架を下側にドラッグします
- この結果セルB2 の式は =A2 となり、200 と表示され
- セルB3 の式は =A3 となり、300 と表示されます
-
A B ┌───┬───┬ 1｜ 100 ｜ =A1 ｜ ← 100 2｜ 200 ｜ =A2 ｜ ← 200 3｜ 300 ｜ =A3 ｜ ← 300 - このように、行がずれると式も自動的にずれる、 これが 相対参照 です
- 言ってみれば、エクセル君が気を利かして変換してくれているわけです
列の相対参照
- 列ではどうなるか見てみましょう
- セルA6 に100 と入力し、セルB6 に 200 と入力し、セルC6 に 300 と入力します
- セルA7 に =A6 と入力します、するとセルA7 には100 と表示されます
- 式が入力されているセルA7 を選択して、セルの右下隅の十字架を右側に ドラッグします
- この結果セルB7 の式は =B6 となり、200 と表示され
- セルC7 の式は =C6 となり、300 と表示されます
- このように、[行]方向だけでなく、[列]方向も同様に 相対参照 が働きます
-
A B C ┌───┬───┬───┬ 6｜ 100 ｜ 200 ｜ 300 ｜ 7｜ =A6 ｜ =B6 ｜ =C6 ｜ ↑ ↑ ↑ 100 200 300
(3) 絶対参照
参照
- セルA11 に100 と入力し、セルA12 に200 と入力し、セルA13 に300 と入力します
- セルB11 に =$A$11 と入力すると、セルB11 には100 と表示されます
- この場合も、セルB11 はセルA11 を 見て います、これを 参照 といいます
-
A B ┌───┬───┬ 11｜ 100 ｜=$A$11｜ ← 100 12｜ 200 ｜ ｜ 13｜ 300 ｜ ｜
絶対参照
- 式が入力されているセルB1 を選択して、 セルの右下隅の十字架を下側にドラッグします
- この結果セルB12 の式は =$A$11 となり、100 と表示され
- セルB13 の式は =$A$11 となり、100 と表示されます
-
A B ┌───┬───┬ 11｜ 100 ｜=$A$11｜ ← 100 12｜ 200 ｜=$A$11｜ ← 100 13｜ 300 ｜=$A$11｜ ← 100 - このように、行がずれても式が変化しない、 これが 絶対参照 です
- エクセル君が気を利かして変換してくれるのを断るわけです
列の絶対参照
- 列ではどうなるか見てみましょう
- セルA16 に100、セルB16 に 200、セルC16 に 300 と入力します
- セルA17 に =$A$16 と入力します
- するとセルA17 には100 と表示されます
- 式が入力されているセルA17 を選択して、セルの右下隅の十字架を右側に ドラッグします
- この結果セルB17 の式も =$A$16 となり、100 と表示され、 セルC17 の式は =$A$16 となり、100 と表示されます
- このように、[行]方向だけでなく、[列]方向も同様に 絶対参照 が働きます
- [絶対参照]を使うことによって、変化してほしくないセルを 変化させないことができるのです
-
A B C ┌───┬───┬───┬ 16｜ 100 ｜ 200 ｜ 300 ｜ 17｜=$A$16｜=$A$16｜=$A$16｜ ↑ ↑ ↑ 100 100 100
(4) 実際的な例
- (a)セルC2 に =B2/B6 と入力して下側へコピーすると #DIV/0! になります
-
A B C ┌──────┬───┬────┬ 1｜ ｜輸入額｜ 比率 ｜ 2｜コンピュータ｜152.83｜=B2/B6 ｜ ← 0.382774 3｜半導体・素子｜117.68｜=B3/B7 ｜ ← #DIV/0! 4｜自動車 ｜101.74｜=B4/B8 ｜ ← #DIV/0! 5｜航空機 ｜ 27.02｜=B5/B9 ｜ ← #DIV/0! 6｜ 合計｜399.27｜ ｜ こちらはずれて正しい↑ ↑こちらはずれては困る - (b)セルC2 に =B2/$B$6 と入力して下側へコピーで正しく計算できます
-
A B C ┌──────┬───┬────┬ 1｜ ｜輸入額｜ 比率 ｜ 2｜コンピュータ｜152.83｜=B2/$B$6｜ ← 0.382774 3｜半導体・素子｜117.68｜=B3/$B$6｜ ← 0.294738 4｜自動車 ｜101.74｜=B4/$B$6｜ ← 0.254815 5｜航空機 ｜ 27.02｜=B5/$B$6｜ ← 0.067674 6｜ 合計｜399.27｜ ｜ ↑Bも6も動かないように$で縛る
(5) 数式バーでF4を使う
- $A$1 などの入力は面倒なので、[数式バー]上で =A1 のA1 を 選択してから F4 キーを繰り返し押すと
- 相対(A1) → 絶対($A$1) → 複合(A$1) → 複合($A1) → 相対(A1)と順々に変化します
- 自分が設定したい部分で F4 キーを停めます
(6) 範囲に名前をつける
-
上の輸入額の例では合計のB6を選択して、[挿入(I)] → [名前(N)] → [定義(D)]で
[輸入額合計] と入力 → [追加(A)]ボタンを押します - セルC2 =B2/輸入額合計
- セルC3 =B3/輸入額合計
- セルC4 =B4/輸入額合計
- このように、名前をつけることで絶対参照にしなくても コピーを容易にできる場合があります
(7) 応用編
- 絶対参照・相対参照を駆使すると 下の例のようにたった一つの式で恐るべきことができます
- A1 からF13 まである表をキャビ番でA15 からF19 に集計する例です
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A B C D E F ┌──────┬───┬───┬───┬───┬───┬ 1｜ キャビ番 ｜検査数｜合格数｜廃棄数｜ 素材 ｜ 塗装 ｜ 2｜ r ｜ 260｜ 255｜ 0｜ 0｜ 5｜ 3｜ p ｜ 256｜ 254｜ 0｜ 0｜ 2｜ 4｜ b ｜ 276｜ 263｜ 1｜ 5｜ 7｜ 5｜ h ｜ 211｜ 196｜ 1｜ 7｜ 7｜ 6｜ r ｜ 260｜ 255｜ 0｜ 0｜ 5｜ 7｜ p ｜ 256｜ 254｜ 0｜ 0｜ 2｜ 8｜ b ｜ 276｜ 263｜ 1｜ 5｜ 7｜ 9｜ h ｜ 211｜ 196｜ 1｜ 7｜ 7｜ 10｜ r ｜ 260｜ 255｜ 0｜ 0｜ 5｜ 11｜ p ｜ 256｜ 254｜ 0｜ 0｜ 2｜ 12｜ b ｜ 276｜ 263｜ 1｜ 5｜ 7｜ 13｜ h ｜ 211｜ 196｜ 1｜ 7｜ 7｜ 14｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ 15｜ キャビ番 ｜検査数｜合格数｜廃棄数｜ 素材 ｜ 塗装 ｜ 16｜ b ｜ 828｜ 789｜ 3｜ 15｜ 21｜ 17｜ r ｜ 780｜ 765｜ 0｜ 0｜ 15｜ 18｜ h ｜ 633｜ 588｜ 3｜ 21｜ 21｜ 19｜ p ｜ 768｜ 762｜ 0｜ 0｜ 6｜ セルB16 に =SUMIF($A$2:$A$13,$A16,B$2:B$13) と入力します。 絶対参照↑ 列は動かさない(複合参照)↑ 行は動かさない(複合参照)↑ - あとはセルB16 をドラッグしてF16 まで、それからB16 からF16 を 選択してから19行目までドラッグコピーします
参考ページ
- [[20030821001223]] 『キャビ番ごとに集計したい』（伊豆りん）
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↑[通りすがりの者][トモ][ヒロ][統合][おいぼれ弥太郎]さん、いつもありがとう
↑[シニア]さん、いつもありがとう。最近書き込みがないので心配しています
2022/01/16：更新 2004/07/20：登録 訪問者：